ジャマイカ出身のトランペッター、ディジー・リースは
マイルス・デイヴィスが絶賛したという実力の持ち主。
ブルーノートには3枚のリーダー作を残しているが、本アルバムは
テナーサックスにハンク・モブレー、ピアノにウィントン・ケリー
といった、ブルーノートのハウスミュージシャンを迎えた人気の高い1枚。
ディジー・リースのトランペットは、歌心に溢れたフレージングが特徴。
所謂「ブルーノート・サウンド」とはちょっと違ったスインギーな魅力があり
この作品でも中間派的なサウンドとフレージングで、生粋のハードバッパーたちと
共に、快演を繰り広げている。
トランペッターのブルー・ミッチェルが名演を残している「アイル・クローズ・マイ・アイズ」での
じっくりと歌い上げるディジー・リースのトランペットは、まさに絶品。
ヨーロッパで活躍していた時代の作品『ブルース・イン・トリニティ』と本作、そして60年に録音した
ワン・ホーン・アルバム『サウンディン・オフ』を聴き比べると(共にブルーノート)、ニューヨークに
進出後のディジー・リースが、徐々にハードバッパーとして変貌していくのが分かる。
スター・ブライト/ディジー・リース
スター・ブライト/ディジー・リース に加筆・修正を加え転載。
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